「総合エンジニアリング」、「鍛造コンサルタント」などなど、様々な呼び方があります。具体的にはどのようなサービスを提供させて頂いているのか?分かりにくいと思います。私共はお客様がお持ちのテーマ(量産部品の図面)を拝見し、そのテーマに鍛造加工が役立ち、コストダウンに繋がると判断できましたら、具体的な工法をご提案致します。次に構想案の妥当性を図るべくコンピューター解析を行います。そして鍛造加工を行うためのイニシャルコストをご案内致します。計画の概要とコストが分かればお客様は次のステップに進まれます。完成品の見積もりが提出され、次にサンプル提出となります。サンプルを得るために鍛造テスト加工を行いますが、それはお客様の保有設備であったり、または私共の試験プレスであったりします。ともにテストを完了させ、サンプル提出となりましたら、テストで得たデータを軸に量産で最適な設備をご提案致します。この時にご提案させて頂く設備は最初の構想段階からおおよそ検討済ませておりますので、当初のイニシャルコストから大きくズレることはありません。そうして選定しました量産設備は様々な種類があり、また製作メーカもバラバラです。FSAでは数多い設備経験から、それらの製作メーカの間に入り、連携を取れるよう設備の設計思想を説明し、共有化することでチームワークを形成することができます。そうして生産設備が完成をしますが、量産を立ち上げる際にもFSAでは多くのトラブル事例を経験しています。例えば数十億円を投資した某メーカのメキシコ工場では完璧な計画、工程のもとプロジェクトが進んでいましたが、やはり量産立ち上げでトラブルに見舞われました。それは複合的な要因で、経験則による見極めが必要でしたが、早期に原因をつきとめ対策することでご評価頂いた経緯があります。すべてのハードルをクリアし量産をスタートさせますと、製品を何万個、何百万個と加工していくなかで今度は金型の寿命や、潤滑剤のカス溜まりなど、更なる課題が生じていきます。それらの状況を観察し解決策を探ります。金型なら破損した部位、破面の状態、破断方向などにより疲労破壊か?引きちぎれたか?横からへし折れたのか?色々なことが分かり、それぞれに対策の準備があります。
以上のように鍛造加工の入り口から量産、量産後まで、一つの量産設備が完成形となりますまで数年単位でお付き合いさせて頂く。そのようなサポートの在り方が「総合エンジニアリング」であるとFSAは考えております。